海外取引資料／インコタームズ（貿易取引条件）

海外取引資料

海外との貿易で避けて通れないのがインコタームズ（Incoterms）です。

インコタームズは、貿易取引条件を定めた国際的な規則です。お互いの利害や前提条件、行き違いを無くす目的で作られたものです。これが無ければ相手国との取引にはかなり苦労し、トラブルが頻発することでしょう。国が違い、言葉はもとより、習慣や思想も違う相手との取引を安心して取り組むことができません。

それぞれの利害関係や国ごとの慣習を超越したところにある標準約款なので安心して取引することができます。お互いに取引内容の前提とできるので費用の概算、責任の所在も簡単に決まってしまいます。逆に言えばこのインコタームズを取り決めない取引は危険です。私どももこの取り決め無しに海外と取引することはありません。

海外取引ではまず、インコタームズの取り決めがあってこそ前に進みます。これが決まらなければ見積もりさえできません。自分たちの取引はもとより、貿易代行を承る場合も全て同じです。非常に大切で便利な取り決めです。これを基に各種貿易書類の作成、やり取りが前に進んできます。このインコタームズ（貿易取引条件）は、色々改正や変更が行われてきました。色々なパターンや種類があります。ただ通常の貿易取引での実務にはCIF、FOBといった２種がエースです。貿易相手を含めそれ以外はあまり使わないようです。

インコタームズ2010規則の2つのクラスと11規則

※以下は、正確性を担保するため、ジェトロのホームページから参考として引用させていただきました。

インコタームズ2020ではインコタームズ2010と同様、「いかなる輸送手段にも適した規則」と「海上および内陸水路輸送のための規則」の2クラスに分類し、全部で11規則あります。インコタームズ2010では、2000年版のDグループにあった4条件が廃止され、新たに2つの規則（DAT、DAP）を加えた合計11の規則で構成されていました。インコタームズ2020では、インコタームズ2010にあったDATが消滅し、これに代わってDPUが新設されました。

いかなる単数または複数の運送手段にも適した規則（Rules for Any Mode or Modes of Transport）

EXW	Ex Works (insert named place of delivery)	工場渡し（指定引渡地を挿入）
FCA	Free Carrier (insert named place of delivery)r	運送人渡し（指定引渡地を挿入）
CPT	Carriage Paid To (insert named place of destination)	輸送費込み（指定仕向地を挿入）
CIP	Carriage and Insurance Paid To (insert named place of destination)	輸送費保険料込み（指定仕向地を挿入）
DAP	Delivered at Place (insert named place of destination)	仕向地持込渡し（指定仕向地を挿入）
DPU	Delivered at Place Unloaded (insert named place of destination)	荷卸込持込渡し (指定仕向地を挿入)
DDP	Delivered Duty Paid (insert named place of destination)	関税込持込渡し（指定仕向地を挿入）

海上および内陸水路運送のための規則（Rules for Sea and Inland Waterway Transport）

FAS	Free alongside Ship (insert named port of Shipment)	船側渡し（指定船積港を挿入）
FOB	Free on Board (insert named port of shipment)	本船渡し（指定船積港を挿入）
CFR	Cost and Freight (insert named port of destination)	運賃込み（指定仕向港を挿入）
CIF	Cost Insurance and Freight (insert named port of destination)	運賃保険料込み（指定仕向港を挿入）